"子どものため"が押し付けになるとき
社会に適応できる子どもになるように、
叱咤激励したり、厳しくしつけないと、
という考え方をお持ちの親御さんもおられるようです。
しかし、この考えが危険な場合もあります。
私自身がそのような親のもとで育ってきたので、
自分が育児をするにあたっていろんな意味で
行き詰まり、心理学などで「本当のこと」を
知っていくうちに、「やっぱりそうだったのか」
と実感したんですね。
例えば、親が子どものために良かれと思って
やってきたことが、子どもにとっては
苦痛でしかなかったために
生きるちからさえ奪ってしまうことも
充分あり得るんですね。
私が賛同する育児関連のHPに
詳しく説明されていたので、ご紹介します。
自分の経験からも、非常に共感しました。
執筆者の高橋健雄さんは、子ども問題の
相談ボランティアとして不登校、非行など
多岐にわたる「相談」や「カウンセリング」
を20年されている方だそうです。
より抜粋させていただきます。
◇ここから引用◇
『我慢や努力を積み重ねて来た人は、
「〜しなければ」「〜すべき」
「〜の学校でなければ」等の人生観を
生きる支えにしていることがあります。
言葉にしなくてもそれを子どもに
どこか強いたりすることがあるのです。
すると子どもをコントロールしようとして
裁くようになります。
裁く心には相手を否定する心が生まれます。
そうして子どもの声が聞こえなくなるのです。
「私のような辛い経験をさせたくない
あなたのためよ」
という想いには、どこか自分自身のことを
肯定していない自分がいます。
〜中略〜
お母さんは、自分の気持ちを聴いてもらえることで、
子どもの声に耳を傾けられるようになり、
子どもも次第に落ち着いた生活になってきたのでした。
話すことは、テバナスこと。
心苦しい気持ちを手放すと
新しいエネルギーが入ってきます。
子どもが何か事を起こすなどをして
シグナルを発するときは、
母親自身の気持ちを聴いてもらうこと。
そういうことの大事さを私は常々感じています。』
◇引用終わり◇
子どもの気持ちを受けとめるには、
まず親自身が気持ちをじゅうぶんに
受けとめてもらう経験がないと難しいです。
「それくらい当たり前、私だって我慢してきた」
という親の気持ちをまず受けとめてもらいたいですね。
「よくがんばったね、たいへんだったね。」って。
子どもが自発的に「やりたい!」と思ってすることは
快になりますし、自分で立てた目標があっての苦労なら、
そのぶんだけ達成感も大きく味わえて
糧になると思います。
でも、「親の考えで“やらされる”」と、
苦痛になってしまうんですね。
子どもも納得のいかないこと、
理不尽なことはやりませんよね。
・・・感じるんですよね。
「本当に自分(子ども)のことを
思っているのかどうか」は。
気持ちを大切にすること、受け止めてもらうこと、
聴いてもらうことって本当に大切なんですよね。